イケビふれあい通信/2021年1月1日号

新年を迎えて

2020年はコロナ禍の影響が大きく、美術館としても経験したことのない一年となりました。約1か月という長期にわたる休館も始めてでしたし、展覧会が中止や延期となったり、コンサートや講演会等も中止となるなど、残念なことも多かったのですが、その中でも、小千谷の絵紙展や第21回八海山夢展、八色の森の美術展、薮内正幸絵本の世界展など、無事開催できた展覧会もありました。また、コロナをきっかけに、改めて美術館の衛生管理について見直すことができましたし、動画配信などの新しいウェブコンテンツを始めることもできました。

こうした新しい経験をもとに、2021年が良い年になるよう努めていきたいと思います。残念ながら新年1月の恒例となっていた「雪見展」と「一箱古本市」は中止ですが、「第65回南魚沼郡市児童生徒美術展」は1月7日より開催いたします。子どもたちの作品を前にすると明るい未来へのエネルギーを感じることが出来る気がします。すでに展示も終了し、展示室では南魚沼市と湯沢町の子どもたちの作品が、オープンの日を待っています。ぜひ新年も池田記念美術館にご来館ください。

(広田)


令和の飛躍に向かって

令和3年はどんな年になるのでしょうか。活気をとり戻し、モーっと元気な年にしたいものです。

イケビの新年は子どもたちのエネルギーと創造力にあふれた「第65回南魚沼郡市児童生徒美術展」(1/6〜19)でスタートします。南魚沼市と湯沢町の子どもたちの作品約500点を展示しますので、新鮮な感性にふれて鋭気をやしなってください。

「魚沼ベストショット展PartⅩ」(1/23〜3/8)も見逃せません。県内外の写真家53名と高校写真部の生徒8名が、素晴らしい風景、風物、風習であふれている魚沼を切り撮った、渾身のベストショットを展示します。写真を通して魚沼のエッセンスを体感していただき、あらためて魚沼を見直す機会にしてみませんか?

今年も、イケビに行けば何かを発見したり、新たな自分をみつけたりしていただけるような場になればと願っております。同時に、感染症対策を万全にして、大勢の皆さまの御来館をお待ち申し上げております。

(岡西)


今年もよろしくお願いします

静かな新年を迎えました。家族で一緒に過ごす時間が多くなり、絆が深まったような気がします。昨年、一人旅に挑戦してみたいと思っていましたが、コロナでできませんでした。本年が安心してやりたい事ができる明るい年になりますように願っています。

現在、エントランスホールでの音楽イベントは新型コロナウィルス感染症拡大防止のために、全て中止しています。昨年は、音を楽しむ集いの開催を待っているお客様に、ホームページとフェイスブックで動画を配信しました。今年最初のネット配信は、フォークソングライブです。演奏は池田音楽クラブのメンバーの「一坊、のぶ君、フラワーポット」です。準備が出来次第投稿しますので、楽しみにお待ちください。

当館は安心して展覧会をご覧いただけるように、感染防止対策を徹底して皆様のご来館をお待ちしております。

(佐藤)


我が家の定番おせち料理

旧年中は大変お世話になりありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

新型コロナウイルス感染症の影響が依然とどまりません。心よりお見舞い申し上げます。

今年のお正月は、外出などを極力控え、家族と静かにのんびり、お正月を迎えています。

以前、お伝えしたのですが、冬になると必ず祖母が作る郷土料理『ホッケ寿司』を思い出します。刺身がのっているお寿司とは全く違い、生のホッケと塩と麹を笹で包んで漬ける魚沼の郷土料理です。あの祖母の味はもう食すことはできませんが、同じ様な漬物で、麹と野菜と身欠にしんを漬ける『キッコシ漬け』がうちでは最近のお正月の定番です。決して豪華なおせち料理ではありませんが、愛情のこもった、子供のころから慣れ親しんだ料理です。素朴でどこかあったかい魚沼自慢の郷土料理。母が祖母から教えてもらったように、いつか私も母から教わりたいと思いました。

(山口)


季節外れの蕗の薹

新型コロナウイルスの猛襲で世界中が苦しみ、日々増加する感染者数にため息をつくばかりの毎日ですが、コロナ禍のなか、美術館においでいただいた全ての方々に感謝申し上げます。

年末の12月中旬、予期せぬ豪雪に見舞われ、美術館が立地する八色の森公園も、一時は2メートル近い積雪を記録しました。降り始めから1週間というもの、八海山も駒ヶ岳も雪雲におおわれて見えず、目に入ってくるのは白い色ばかりでした。それでも、雪が降り止むと、小春日が何日も続き、青空を背景に八海山と駒ヶ岳がその勇姿を見せてくれました。

そんな気候が左右したせいなのか、冬に突入したばかりだというのに、雪の下から顔を覗かせている蕗の薹を美術館の職員が見つけました。そのとき職員が撮影した写真がこちらです。

hukinotou


一年前の年末年始は雪がまったくなかったのに、この冬の12月は経験したことのないほどの大雪でした。蕗の薹も季節を感知する能力に迷いが生じたのでしょうか。

歳時記では、立春(今年は2月3日)から立夏(同じく5月5日)の前日までが「春」にあたり、蕗の薹の季語はもちろん「春」になります。

甦る春の地霊や蕗の薹(杉田久女)

春の到来はまだまだ先のことですが、八色の森の地霊が、みなさまにとって招福の地霊となりますように!

2021年も引き続きよろしくお願いいたします。

(高橋)

2021年1月1日