ヴィヴィアン佐藤 Vivienne Sato
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Larva(幼虫)
チュール、シーチング生地、糸、地元小学生の作品、ガラス、八海山、景色
900×300×100,000㎝ 2018
 

八海山や駒ケ岳を望む自然界の雄大な景色と、表象の温床ともいえる美術館の内部空間の臨海面としての大きな窓ガラスに作品を展開させた。美術館の外部と内部では事物は全く異なる方法で存在がなされ、その境界としてガラスを捉えた。山々を借景として利用し透明なガラスという視界が閉ざされない壁面に作品を展開した。作品に使用された素材はチュールと言われる人工素材で、この素材もまた透明性があり、色彩の重ね合わせや刻々と変化する光の透過、うつろい続けていく光や気温や湿度のようなものも含有できたのではないかと思う。
メインの大きなヘッドドレスはこの美術館周辺に近年大量発生する舞舞蛾(マイマイガ)に見立てた。展覧会会期中、主に子どもたち向けのヘッドドレスのワークショップを開催したが、子どもたちは虫で言えば幼虫。地元の子どもたちの透明なシートに描かれた作品も並列して飾られ、一枚のガラスには多種多様な情感や筆跡やストロークが共存したのではないかと思う。
この場所、この時期でしか存在できない一度きりの作品を目指した。