沼田 直英 NUMATA Chokuei
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Genius-loci (ゲニウス-ロキ)「八海山麓と池の透明な精霊」
木材、ペンキ、ほか
531cm×531cm×290cm 2018
 
「作品について」
ゲニウス-ロキとは、事物に付随する守護の霊(Genius)という意味と、場所・土地(Loci)という意味の二つのラテン語をもととし、土地の精霊という意味になります。場所の特質を主題化するために用いられ、古代ローマ人が取り憑かれたという概念でもある。
制作場所の立地条件は、八海山を正面に、ガラス張りの美術館のファサードに接して造られた人工池の対岸に位置する大地と池の境界上の空間に設置を試みました。
自然な傾斜の大地と池の境界に、三つの対角に繋がった柱と梁のグリットの一部分は屹立し、赤と青に塗られた斜線は、三角形を想定されつつ新たに発動されたいくつもの補助線が交錯した形として浮游する。
作品の全体を通して、物が場において透明な空間として立ち現れるためには、重量感のある固まりとしての存在ではなく、軽妙で風通しの良い稀薄な表象でありたい。また、虚(フェノメナル)の透明性は、物質の性質だけではなく、物理的な特性とも異なる抽象的で事後的に曖昧な空間として立ち上がり、変容された様相「背景(風景)」などの諸現象を含んだ両義性や多義性を孕んでいると考えられます。
この場における空間では、「目に見えないものを、目に見えるようにする」のは芸術と宗教の特権であるが、自然な光と風によって空・樹々・草花など様々な景色が、水面に映り込んで輝き揺らぐことによって、より一層形が変幻自在に現れるのではないでしょうか。

 

略歴

1954 北海道生まれ
1977 東洋美術学校 絵画科 卒業

 

個展

1979 櫟画廊(東京/銀座)
1980 時計台ギャラリー(北海道/札幌)
1984 ギャラリーK(東京/赤坂)
1985 ときわ画廊(東京/神田) 
1987 ギャラリー K(東京/銀座)→’88
1990 ギャラリー古川(東京/銀座)
2000 フタバギャラリー(東京/銀座)
2006 ギャラリーGAN(東京/青山)

 

グループ展

1980 モダンアート協会展 東京都美術館( 東京/上野)
1980 ホアン・ミロ ドローイング展 ミロ美術館(スペイン/バルセロナ)
1981 日本美術家協会展 千葉県立美術館(千葉)
1982 神奈川県展 招待出品 横浜市民ギャラリー(神奈川/横浜)
1984 コンパレゾン展 グランパレ(フランス/パリ)
1985 サーキュレーション展 Event広小路(北海道/帯広)
1986 ソウル・ノベンバー展 ハンガン ギャラリー(韓国/ソウル)
1986 フラクタル86展 ギャラリーK(東京/銀座)
1987 第2回犀川国際アートフェスティバル 信州新町美術館他(長野)
1988 交錯キアスム展 ギャラリーK(東京/銀座)→’89
1989 火の素粒子展 エクレールプラザ(東京/信濃町)
1991 91 FURUKAWA FINAL展 ギャラリー古川(東京/銀座)
2002 芝山アート展(千葉/成田)
2006 「アートプログラム青梅-緑化する感性」吉川英治記念館ほか(東京/青梅)
2007 国際野外の表現展 電機大学キャンパス(埼玉/比企)→’08,’09,’10
2009 「表層の冒険者たち2009 vol・4」海岸通ギャラリー CASO(大阪)
2010 登米アートトリエンナーレ2010展(宮城/登米)→’13,’16
2012 アート・ジェオ・コンストゥルイ展 ターンアランド(宮城/仙台)→’13,’14,’15,’16
2012 国際野外の表現展 飯能アート美はらし台(埼玉/飯能)→’13,’14,’15
2013 第12回まつしろ現代美術フェスティバル 松代山寺常山邸(長野/松代)
2014 パリで学んだ作家たち展 ギャルリー志門(東京/銀座)
2014 坂の上の展覧会 ギャラリー門馬(北海道/札幌)
2016 国際野外の表現展 電機大学キャンパス( 埼玉/坂戸)→’17
2016 Part3 色の美学・形の詩学展 ギャルリー志門(東京/銀座)→’17
2017 「表層の冒険‐抽象のアポカリプス」ギャラリー鴻( 東京/蒲田)
2017 八色の森の美術展(新潟/南魚沼)→’18