海發 準一 KAIHATSU Junichi
08_kaihatsu_w
重力の帰還
ダンボール、麻布、チュール、アクリル絵具、クレパス、水性色鉛筆、岩絵具、コンテ、トナー
300×160㎝ 2018
 
私の作品は主に三つの言葉から生まれます。すなわち「合わせる」「折りたたむ」「開く」です。
これを無限に繰り返します、ですが質量が形と実存を保てなくなってしまう前に、絶頂に達する前に諦めます。
軽い絶望のあと、激しく感情を高ぶらせます、あるいは記憶を無くします。身体の運動機能に負うところが多くなります。
身体は重力に支配されて自分は動物から人になろうともがきます。やがてエクスタシーが来ますが同時に襞が破れます。
そこで私は心から悔やんで、優しく一枚一枚襞を開きます。行為の激しさが重力のバランスを際立たせ、確かな痕跡がわずかな満足感と終わってしまった寂寥感が同時に訪れます。自分が襞の宇宙にいたことに気がつきます、そしてまた再び愛そうと決意します。その繰り返しの中に囚われます。
行為は制度の中で、何度も「脱臼」します。制度や形式とは仲違いはしません。離れようとしては捕まえられ、手を握りしめては叩かれます。
永遠に組み立ては解体します。完成したり辿り着いたりすることはありません。ただ作品を作ることと変わり続けることが、生きることなのだと自分に言い聞かせます。
それが作品を作る決意と動機、生きるたった一つの方法。
咽せ返るような喜びと涙が同時におとずれます。

 

略歴

1956 新潟県小千谷市生まれ
1982 多摩美術大学美術学部油画修士課程卒業

 

主な展覧会

1979 It’s Only Painting展(神奈川県民ホール)
1981 個展 駒井画廊(東京)
1982 個展 ギャラリー手(東京)
1982 現代美術の最前線’82(パレルゴン/東京)
1982 ライブアート(アクシス・ギャラリー/東京)
1982 2nd国際・ドローイング・トリエンナーレ・ニュルンベルク(ドイツ/ニュルンベルク)
1982 Poto expredd from Tokyo 1982/1983(アメリカ、オランダ)
1983 The Head Bad展(神奈川県民ホール)
1984 二人展/金子靖憲(Gアートギャラリー/東京)
1984 個展 SPACE遊(東京)
1987 二人展/下地博之(SPACE遊/東京)
1989 第2回新潟現代美術展「点展1989(新潟)
1996 映画「地下劇場」製作/8mm/20分
2017 八色の森の美術展-未来に繋ぐ絵画考(池田記念美術館/新潟・南魚沼)
2018 八色の森の美術展-ことの葉のかなたへ(池田記念美術館/新潟・南魚沼)