秋山 潔 AKIYAMA Kiyoshi
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時の温度/連鎖 Touch the Time,Chain
鳥の子紙に鉄錆を転写 
157×800cm 2004・2018
 
「時の温度」というタイトルで錆の転写による作品を制作している。時間の体感温度と言い換えてもよい。
2000年から英語のタイトル「Touch the Time」を記するようになり、「時間に触れる」という私の制作テーマの核となってゆく。
近年「視覚と記憶」という人間の根源的な問題を意識して制作している、時間は流れるのではなく、積み重なり、厚みを増す。それは視覚だけに留まらず、風のゆらぎや水のながれ、木々のざわめきや匂い、嗅覚や聴覚、触覚、味覚などその他の感覚まで取り込み、記憶される。そして緩やかに変化し、抽象化、象徴化され、蘇ってくるのである。
私は「うつしとる」という事にこだわり、錆の表面にまなざしを向けてきた。まさしく錆が「版」である。
鉄板や銅板を焼き、塩化アンモニウムの希釈液で腐食させる。それを直接和紙に、または写真をプリントした和紙にうつしとる。そこには時間に触れる、剥がすという意味、行為がある。腐食によって変容する表情は寡黙で強く、美しく魅力的である。
錆はまさしく時間の沈殿物なのである。

 

略歴

1952 山梨県富士川町生まれ
1977 日本工学院専門学校美術科卒業
1981 作品発表開始
1991 日仏現代美術展 東京都美術館(東京)、グランパレ(パリ)
1993 錆の転写による作品「時の温度、Touch the Time」シリーズを制作、現在に至る
1995 現代日本美術展 東京都美術館(東京)、京都市美術館(京都)などグループ展

 

個展

1981 藍画廊(東京)
1982 コバヤシ画廊(東京)→’84
1990 アーチストスペース(東京)→’92,2007
1991 ギャラリーブロッケン(東京)
1993 ギャラリー宏地(東京)→’94,’95,’96,’98
1995 旺倉画廊(東京)
1996 ベイスギャラリー(東京)
1999 田中画廊(東京)
2004 ギャラリー森(神奈川/三浦)
2004 アトリエKアートスペース(神奈川/横浜)→’08,’10,’13
2013 ギャラリーれがろ(東京)→’15.’17
2014 Gallery銀座一丁目(東京)
2015 ギャラリーKingyo(東京)
2017 ギャラリー 六斎(山梨)

 

主なグループ展 2012-2018

2012 「Post Printmaking」Decline Gallery,Wooyeon Gallery(韓国/大田)
2012 「版17特別展 越境する版表現」第1回都美セレクション 東京都美術館(東京)
2013 “Inter National Print Exhibition Korea Japan 2013” ギャラリー鴻(東京)
2013 「ぶどうの国の版画展」山梨県立美術館(山梨)、南アルプス市立美術館(山梨)
2014 「越境する版表現 版17と東アジアの作家たち」佐喜眞美術館(沖縄/宜野湾)
2015 「版と型」Gallery銀座一丁目(東京)
2015 「版とMatrix」ギャラリーれがろ(東京)→’16
2016 「越境する版表現Ⅲ」銀座並木通りギャラリー(東京)
2017 「表層の冒険・抽象のアポカリプス」ギャラリー鴻(東京)
2017 「八色の森の美術展」池田記念美術館(新潟)→’18
2018 「版17クロアチア展」オシエク美術館(クロアチア)
2018 「物質の真実 イメージの妄想」ギャラリークリティク(プラハ)
2018 「版とMatrix」ギャラリー葡萄屋(神奈川)
2018 「皮膜の形相」3人展、宇フォーラム美術館(東京)

 

パブリックコレクション

モラヴィア美術館/チェコ国立美術館/チェコナショナルギャラリー(チェコ)、賓城郡立百民美術館(韓国)、佐喜眞美術館(沖縄)