八色の森の美術展 出展者紹介

Water of Mind'11s-Ⅰ 90×126cm  2011年 (鳥の子紙に写真をプリント 鉄錆を転写)
秋山潔 akiyama kiyoshi

略歴

1952年 山梨生まれ、日本工学院美術科卒業
1981年 作品発表開始
1993年 錆の転写による作品「時の温度、Touch the Time」シリーズ開始、「日仏現代美術展」(東京都美術館、パリ/グラン・パレ)「現代日本美術展」(東京都美術館、京都美術館)など個展、グループ展多数。

Exhibition(2011〜2016)

2011年
「版17展」岩崎ミュージアム(横浜)
「東関東大震災チャリティ展」アトリエKアートスペース(横浜)

2012年
「Post Printmaking」Decline Gallery,Wooyeon Gallery(韓国・大田)
「版17特別展 越境する版表現」東京都美術館

2013年
「Inter National Print Exhibition Korea Japan 2013」ギャラリー鴻(東京)
「ぶどうの国の版画展」山梨県立美術館、南アルプス市立美術館

2014年
「個展」銀座1丁目ギャラリー(東京)
「越境する版表現、版17と東アジアの作家たち」佐喜眞美術館(沖縄・宜野湾市)
「個展」アトリエKアートスペース(横浜)、ギャラリーれがろ(東京)

2015年
「個展」ギャラリーれがろ(東京)、ギャラリーKINGYO(東京)
「ANIMALS」アトリエKアートスペース(横浜)
「8ARTIST」ギャラリー志門(東京)

2016年
「版とMatrix」ギャラリーれがろ(東京)
「越境する版表現Ⅲ」銀座並木通りギャラリー(東京)

作家コメント

akiyama

「時間の厚み」について思いを巡らす事はなかなか興味深い。

時間は流れるのではなく積み重なると考えている、物も事も人も関係なく均等に刻まれるのだ。そこには時間の厚みが、そのものの表層に現れる。

鉄板や銅板に錆を生じさせ、直接和紙(鳥の子紙)に又は写真をプリントした和紙にうつしとる作品を制作している。

「視覚と記憶」という人間の根源的な問題を意識する時、それは視覚だけに留まらずその他の感覚まで取り込む。風のゆらぎや水のながれ、木々のざわめき、匂いなど、嗅覚や聴覚、触覚、時には味覚によって記憶される。過去の印象は抽象化、象徴化され、新たな記憶のかたちで甦ってくる。

「版」という意味、「剥がす」という行為の中から時間を感じ、そのものの本質が顕わになる「面」に、つまり表面に自身のパースペクティブを向けることが重要なのである。

薄く、深く、腐食によって変容する素材と向き合い、その様相を和紙の薄膜に閉じ込め、剥がす、その中にものの本質が濃縮され、表現として新たに開示される。それは時間に触れること、時をうつしとる事に他ならない。